1. 食事摂取基準って何?
食事摂取基準は、『なにをどれだけ食べればいいか』をエネルギー(熱量)及び栄養素の量として厚生労働省が健康増進法に基づいて策定しているガイドラインです。
2.食事摂取基準の目的
食事摂取基準の目的として、以下のようなものがあります。
1. 健康の保持・増進(健康寿命の増進)
2. エネルギー・栄養素の摂取不足の回避
3. エネルギー・栄養素の過剰摂取による栄養障害の回避
4. 生活習慣病の発症・重症化の予防
3.食事摂取基準の対象者
対象者は、健康な方や集団です。
食事摂取基準での健康な人とは、日常生活(歩行・家事)などの身体活動を行っている者であり、体格(BMI)が標準より著しく外れていない者としています。
対象者に外れる者して、以下のような状況の方が該当します。
1.生活習慣病を抱える方
2.フレイルのリスクが高い状態にある方
3.入院中である方
4.トップアスリート
4. 食事摂取基準の改定の趣旨
令和 6 年度から開始した健康日本 21(第三次)で、高齢化の進展・糖尿病等の有病者数の増加から・・
2025年版では、以下の3つのポイントを中心に策定されています。
◇「主要な生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底」
◇「社会生活を営むために必要な機能の維持および向上」
◇New「生活機能の維持・向上に係る疾患等(骨粗鬆症)の予防」
具体的にいうと以下の通りです
具体的に・・
①健康の保持増進
②生活習慣病発症予防・重症化予防
③高齢者の低栄養予防・フレイル予防
④New 生活機能の維持・向上に係る疾患等(骨粗鬆症)の予防
3. 年齢区分について
2025年版の食事摂取基準の年齢区分は、次のようになっています。
年齢区分 | 年齢範囲 |
---|---|
乳児 | 0~5か月、6~11か月
※エネルギー及びたんぱく質については、「0~5 か月」、「6~8 か月」、「9~11 か月」の 3 つの区分で表している |
幼児 | 1~2歳、3~5歳 |
学童 | 6~7歳、8~9歳、10~11歳 |
思春期 | 12~14歳 |
青年期 | 15~17歳 |
成人 | 18~29歳、30~49歳、50~64歳 |
高齢者 | 65~74歳、75歳以上 |
妊婦・授乳婦 | 妊娠初期、中期、後期、授乳期 |
食事摂取基準とは?誰でもわかる2025年版の基本ポイント!についてはこれで以上です。
次は「1)反応速度と酵素反応速度」について学んでいきましょう。
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1)反応速度と酵素反応速度
1.反応速度 反応速度とは、単位時間あたりの反応物(あるいは生成物)の濃度変化のことをいいます。 ○反応速度の定義 それでは、以下のような化学反応について考えてみましょう。 まず、 ...
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