第39回【4問目】A 地域および B 地域の年齢階級別人口と、基準集団の年齢階級別死亡率を表に示す。A 地域の死亡数は12, 000 人、B 地域の死亡数は 12, 000 人であった。標準化死亡比は、表中の基準集団を 100 とする。A 地域と B 地域の比較に関して、この表から読み取れる内容の記述である。最も適当なのはどれか。

✖️(1) A 地域の老年人口割合は、B 地域よりも【低い】。
＊老年人口割合の求め方＊
老人人口（６５歳以上の方）/全人口×１００
［A地域］
300,000（人）/　1,440,000（人）×１００
＝20.8333..
［B地域］
400,000（人）/　990,000人）×１００
＝40.40...
A地域：20.83..＜B地域：40.40

✖️(2) A 地域の粗死亡率は、B 地域よりも【低い】。
＊粗死亡率の求め方＊
粗死亡率＝一定期間の死亡数/観察している人口

・A地域の死亡率(粗死亡率)＝12, 000/1,440,000＝0.00833・・・
・B地域の死亡率(粗死亡率)＝12, 000/990000＝0.01212・・・
A地域：0.0083＜B地域：0.012

✖️(3) A 地域の死亡数は、期待死亡数と同じで【ない】。
期待死亡率：基準水準の死亡率により地域の死亡人数を計算する値

しろくまさん

つまり..基準として定められている死亡率を使用して、地域の死亡数を予測している値だよ！
比で考えるとわかりやすいよ〜

死亡率(人口１万対)ということは、１万人に○人死亡するという考え方になるので
[A地域の０〜14歳の場合]
10,000（人）:　2（人）=240,000（人）:　X（人）
X=48
[A地域の15〜64歳の場合]
10,000（人）:20（人）=900,000（人）:X（人）
X=1800
[A地域の65歳以上の場合]
10,000（人）:300（人）=300,000（人）:X（人）
X=9000
A地域の65歳以上は9000人死亡する可能性がある
全ての年代を合計すると...
48＋1800＋9000＝10,848人となるので同じではないことがわかる

✖️(4) A 地域の期待死亡数は、B 地域の期待死亡数よりも【少ない】。
(3)の解答からA地域の期待死亡数は10,848人とわかった

[B地域の０〜14歳の場合]
10,000（人）:2（人）=90,000（人）:X（人）
X=18
[B地域の15〜64歳の場合]
10,000（人）:20（人）=500,000（人）:X（人）
X=1000
[B地域の65歳以上の場合]
10,000（人）:300（人）=400,000（人）:X（人）
X=12000
B地域の期待死亡数は18＋1000＋12000＝13,018（人）となる

A地域：10,848（人）＜B地域：13,018（人）

⭕️(5) A 地域の標準化死亡比は、B 地域の標準化死亡比よりも高い。
＊標準化死亡比の求め方＊
標準化死亡比【SMR(Standardized Mortality Ratio)】とは、観察集団の実際の死亡数が期待死亡数（予想されていた数値）とどれぐらい違うかを求める

標準化死亡比【SMR(Standardized Mortality Ratio)】＝実際の死亡数/期待死亡数×100
[A地域]
SMR＝12, 000（人）/（２）の解答から10,848（人）×１００
＝110.619...（％）
[B地域]
SMR＝12, 000（人）/（３）の解答から13,018（人）×１００
＝92.180...（％）

A地域：110.6＞B地域：92.18