第39回管理栄養士国家試験(3問目)
社会・環境と健康
第39回【3問目】わが国の国勢調査に関する記述である。最も適当なものはどれか。1つ選べ。
(1) 3年に1回実施されている。
(2) 調査対象は、層化無作為抽出法により選定する。
(3) 調査対象は、日本国内に普段住んでいる外国人を含まない。
(4) 調査項目は、「医療機関への受診の状況」を含む。
(5) 調査結果とともに、将来人口推計を行う。
厚生労働省 第39回管理栄養士国家試験の問題(午前の部)(2025) .
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001428960.pdf

第39回【3問目】国勢調査に関する問題、解説スタート!
この問題の正解は、(5) 調査結果とともに、将来人口推計を行う。 です!


【3問目】わが国の国勢調査に関する記述である。最も適当なものはどれか。1つ選べ。
✖️(1) 3年に1回実施されている。
国勢調査って、実は5年ごとに行われる、とっても大事な国の統計調査なんです 。
簡単に言うと...大正時代からずっと続いてる、日本の人口の「健康診断」みたいなものですね。最近だと2020年(令和2年)にやったから、次は2025年(令和7年)にありますよ 。

これは、日本に住むすべての人と世帯を調べる「全数調査」だからなんです 。
想像してみてください、日本中の家を一軒一軒回って、全員に質問するって、めちゃくちゃ大変ですよね!
時間もお金もかかるから、毎年は無理。でも、社会の変化は早いから、10年ごとだと情報が古くなっちゃう。
だから、データの新鮮さと調査の大変さのバランスを考えて、5年っていう間隔が決められているんですよ。
このデータが、皆さんが将来関わるかもしれない地域の高齢者施設をどこに作るかとか、子育て支援をどうするかとか、いろんな行政サービスを考える上での「地図」になるんです 。
✖️(2) 調査対象は、層化無作為抽出法により選定する。
「層化無作為抽出法」っていうのは、例えば「全国の高校生の中から、何人かを選んでアンケートを取る」みたいな、一部の人だけを調べる「標本調査」で使う方法なんです 。
でも、国勢調査は、日本に住んでいるすべての人と世帯を対象にする「全数調査」なんですよ 。

「全数調査」だからこそ、国勢調査のデータは「日本全体」だけでなく、皆さんの住んでいる「都道府県」や「市区町村」、もっと細かい「町」レベルまで、正確な人口の状況がわかるんです 。
もし一部の人だけを調べていたら、小さな地域の正確なデータはわからなくなっちゃいますよね。
管理栄養士として地域で活動するとき、例えば「この町には高齢者が多いから、宅配食のサービスを充実させよう」とか、「この地域は子どもの数が増えてるから、学校給食の栄養バランスをもっと考えよう」とか、具体的な計画を立てるには、この「全数調査」で得られたきめ細かいデータがとっても役立つんですよ。
✖️(3) 調査対象は、日本国内に普段住んでいる外国人を含まない。
国勢調査の対象は、調査の日に日本国内に普段住んでいるすべての人です。これには、国籍に関係なく外国人の方もちゃんと含まれるんですよ 。
今の日本って、いろんな国の方が住んでいますよね。国勢調査は、日本に「実際に住んでいる人」の数を正確に知ることが目的なので、国籍は関係ないんです 。皆さんが将来、病院や施設、地域で管理栄養士として働くとき、外国籍の患者さんや利用者さんと接する機会も増えるはずです。
その方々の食文化や健康ニーズを理解するためにも、日本に住む多様な人々を把握する国勢調査の重要性を知っておくことは、きっと役に立ちますよ。
✖️(4) 調査項目は、「医療機関への受診の状況」を含む。
•国勢調査で聞かれるのは、性別、生年月日、結婚しているか、仕事をしているか、どこに通勤・通学しているか、家族の人数、住んでいる家の種類など、人口や世帯の基本的な情報なんです。
問題文にある「病院に行ったかどうか」とか「どんな病気で受診したか」みたいな医療に関する詳しい情報は、厚生労働省がやっている「患者調査」っていう別の専門的な調査で調べています 。

国勢調査は「日本の人口全体の基本的な姿」を知るためのもの。患者調査は「医療がどれくらい利用されているか」を知るためのもの、と役割が違うんです 。
管理栄養士さんは、公衆栄養学や臨床栄養学で、いろんな統計データ(例えば、国民健康・栄養調査、学校保健統計調査など)を使う機会がたくさんありますよね。
だから、それぞれの調査が「何のために、どんな情報を集めているのか」を正確に理解しておくことが、データを正しく読み解いて、根拠に基づいた栄養指導や施策を考える上で、とっても重要になりますよ!
⭕️(5) 調査結果とともに、将来人口推計を行う。
国勢調査で集められた正確な人口データは、その後の「将来人口推計」や「将来の世帯数の推計」の基礎として使われるんです 。
この推計は、将来の日本の人口がどうなるか(例えば、高齢者がどれくらい増えるか、子どもの数はどうなるか)を予測するために、すごく大事なデータになります 。
国勢調査は、ただ今の人口を数えるだけじゃないんです。
そのデータをもとに「将来の日本社会がどうなるか」を予測して、それに備えるための計画を立てるんです 。
例えば、「将来、高齢者がもっと増えるから、高齢者向けの栄養ケアサービスを充実させよう」とか、「若い世代が減るから、働き方改革を進めて、みんなが健康に長く働けるようにしよう」とか、皆さんが将来関わるかもしれない、いろんな社会の仕組みや政策に、この国勢調査の結果が直接的・間接的に影響してくるんですよ。
だから、国勢調査は「未来を予測して、より良い社会を作るための重要なツール」なんです!
要点ポイントを見とこう!

-
-
第39回【2問目】ある地域で採取した水道水の塩化物イオンの濃度は 7. 090 mg/L(塩素の原子量 : 35. 45)であった。この水道水の塩化物イオン濃度(mmol/L)として、最も適当なのはどれか。
第39回管理栄養士国家試験(2問目) 社会・環境と健康 第39回【2問目】ある地域で採取した水道水の塩化物イオンの濃度は7.090mg/L(塩素の原子量:35.45)であった。この水道水の塩化物イオ ...
続きを見る
-
-
第39回【3問目】わが国の国勢調査に関する記述である。最も適当なのはどれか。
第39回管理栄養士国家試験(3問目) 社会・環境と健康 第39回【3問目】わが国の国勢調査に関する記述である。最も適当なものはどれか。1つ選べ。 (1) 3年に1回実施されている。 (2) 調査対象は ...
続きを見る