第39回管理栄養士国家試験(11問目)
社会・環境と健康
第39回【11問目】地球温暖化に伴い、流行地域の拡大が懸念されている感染症として、最も適当な のはどれか。1つ選べ。
(1) 麻疹
(2) 風疹
(3) ポリオ(急性灰白髄炎)
(4) マラリア
(5) B型肝炎
厚生労働省 第39回管理栄養士国家試験の問題(午前の部)(2025) .
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001428960.pdf
第39回【1問目】疾病の自然史と予防手段の適用段階に関する問題、解説スタート!
この問題の正解は、(4) マラリア です!


地球温暖化が進むと、気温が上がったり、雨の降り方が変わったりしますよね。
そうすると、蚊が生きやすい場所が増えたり、蚊の活動期間が長くなったりします。マラリアは蚊が媒介する病気なので、蚊が増えればマラリアが広がる範囲も心配されるんです。

第39回【11問目】地球温暖化に伴い、流行地域の拡大が懸念されている感染症として、最も適当な のはどれか。1つ選べ。
(1) 麻疹(はしか)
麻疹(はしか) | |
感染経路 | 飛沫感染、空気感染、接触感染 |
予防接種名 | MMR(麻しん・おたふくかぜ・風しん混合)ワクチン、MR(麻しん風しん混合)ワクチン |
対象年齢と接種時期 | 第1期:生後12か月から生後24月に至るまでの間にある者
第2期:5歳以上7歳未満で小学校就学の始期に達する日の1年前の日から当該始期の前日までの間にある者 |
その他 | 高い感染力を持ち、肺炎や脳炎などの合併症を引き起こすことがあります。 定期接種により国内での発生は大幅に減少しましたが、海外からの持ち込み事例も報告されています。 |
(2) 風疹
風疹 | |
感染経路 | 飛沫感染、接触感染 |
予防接種名 | MR(麻しん風しん混合)ワクチン |
対象年齢と接種時期 | 【麻疹と同様】 第1期:生後12か月から生後24月に至るまでの間にある者 第2期:5歳以上7歳未満で小学校就学の始期に達する日の1年前の日から当該始期の前日までの間にある者 |
その他 | 妊娠初期の女性が感染すると、胎児に先天性風疹症候群(心疾患、難聴、白内障など)を引き起こす可能性があります。男性も抗体価が低い場合は接種が推奨されます。 |
(3) ポリオ(急性灰白髄炎)
ポリオ(急性灰白髄炎) | |
感染経路 | 経口感染(糞口感染) |
予防接種名 | 不活化ポリオワクチン(IPV) |
対象年齢と接種時期 | 生後3か月から生後90月に至るまでの間 |
その他 | 脊髄や脳幹の運動神経細胞が侵されることで、手足の麻痺などを引き起こす病気です。 日本では1980年以降、野生株によるポリオの発生はありません。ワクチン接種により予防可能な疾患です。 |
(4) マラリア
マラリア | |
感染経路 | 蚊(ハマダラカ)による媒介 |
予防接種名 | 現時点では日本国内で一般的に使用される予防接種はありません。 (海外渡航者向けに特定の地域で推奨される薬剤はあります) |
対象年齢と接種時期 | - |
その他 | 熱帯・亜熱帯地域を中心に流行。 地球温暖化により、蚊の生息域が拡大し、これまでマラリアが見られなかった地域にも広がる可能性が懸念されています。 症状は高熱、悪寒、頭痛など。早期診断と治療が重要です。 |
(5) B型肝炎
B型肝炎 | |
感染経路 | 血液・体液感染(母子感染、性交渉、医療行為での血液曝露など) |
予防接種名 | B型肝炎ワクチン |
対象年齢と接種時期 | 生後1歳に至るまでの間にある者(標準的には生後2か月から) |
その他 | 慢性化すると肝硬変や肝がんの原因となることがあります。 2016年から定期接種化され、乳幼児期の感染予防が進められています。血液や体液を介して感染するため、適切な予防策(ワクチン接種、安全な性交渉、医療現場での標準予防策など)が重要です。 |

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