第39回管理栄養士国家試験(10問目)
社会・環境と健康
第39回【10問目】健康増進法に基づき市町村が行う、対策型がん検診に関する記述である。 最も適当なのはどれか。1つ選べ。
(1) 胃がん検診の対象年齢は、60 歳以上である。
(2) 子宮頸がん検診の対象年齢は、40 歳以上である。
(3) 乳がん検診の検査方法として、触診が推奨されている。
(4) 大腸がん検診の検査方法として、内視鏡検査が推奨されている。
(5) 肺がん検診の受診間隔は、1年に1回が推奨されている。
厚生労働省 第39回管理栄養士国家試験の問題(午前の部)(2025) .
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001428960.pdf
第39回【10問目】健康増進法に基づき市町村が行う、対策型がん検診に関する問題、解説スタート!
この問題の正解は、(5) 肺がん検診の受診間隔は、1年に1回が推奨されている。です!


第39回【10問目】健康増進法に基づき市町村が行う、対策型がん検診に関する記述である。 最も適当なのはどれか。1つ選べ。
✖️(1) 胃がん検診の対象年齢は、60 歳以上である。
胃がん検診は、40歳から受けることができます。60歳以上という年齢制限はありません。
国の指針では、胃がん検診は40歳以上を対象としています。
具体的な検査方法としては、胃部X線検査(バリウム検査)や胃内視鏡検査(胃カメラ)があります。どちらの検査も、早期の胃がんを発見するために重要です。胃がんは早期発見・早期治療で治る可能性が高いので、対象年齢になったら積極的に受けるようにしましょう。特に、ヘリコバクター・ピロリ菌に感染している方は胃がんのリスクが高まるので、定期的な検診が大切になります。
✖️(2) 子宮頸がん検診の対象年齢は、40 歳以上である。
子宮頸がん検診は、20歳から受けることができます。40歳からではありませんよ。
子宮頸がん検診の対象年齢は、20歳以上とされています。
性経験がある女性は、子宮頸がんの原因となるHPV(ヒトパピローマウイルス)に感染する可能性があるため、早期からの検診が推奨されています。
検査方法は、子宮頸部の細胞を採取する細胞診が一般的です。子宮頸がんは若い世代でもかかることがあるがんなので、20歳になったら忘れずに受診するようにしましょう。
✖️(3) 乳がん検診の検査方法として、触診が推奨されている。
乳がん検診で最も推奨されている検査方法は、マンモグラフィ(乳房X線検査)です。触診は、あくまで補助的なものとして行われることが多いです。
乳がん検診では、マンモグラフィが最も効果的な検査方法として推奨されています。
特に40歳以上の女性には、2年に1回のマンモグラフィが推奨されています。マンモグラフィは、触診では見つけにくい小さながんや、しこりになる前の微細な石灰化を発見できる可能性があります。触診は、ご自身で乳房の状態を確認する「自己検診」や、医師が視診や触診を行う「視触診」として行われることもありますが、マンモグラフィと併用することで発見率が上がると考えられています。
✖️(4) 大腸がん検診の検査方法として、内視鏡検査が推奨されている。
大腸がん検診の最初のステップとして推奨されているのは、便潜血検査(べんせんけつけんさ)です。内視鏡検査は、便潜血検査で陽性だった場合などに、さらに詳しく調べるために行われます。
国の指針で推奨されている大腸がん検診は、40歳以上を対象とした便潜血検査です。
ポイント
便潜血検査は、便に混じった微量の血液を調べる検査で、身体への負担が少なく、自宅で手軽にできるのがメリットです。
もし便潜血検査で陽性(血液が検出された)となった場合に、精密検査として大腸内視鏡検査が行われます。
大腸内視鏡検査は、大腸の内部を直接観察できるため、がんやポリープの早期発見・切除に非常に有効な検査です。
◯(5) 肺がん検診の受診間隔は、1年に1回が推奨されている。
肺がん検診は、対象となる方(特に喫煙者など)は、1年に1回受けることが推奨されています。
肺がん検診は、40歳以上を対象とし、1年に1回の受診が推奨されています。
検査方法としては、胸部X線検査と、喫煙指数が高い方などには喀痰細胞診(かくたんさいぼうしん)が併せて行われることがあります。
ポイント
喫煙は肺がんの最大のリスク因子なので、喫煙者の方や過去に喫煙していた方は特に、定期的な検診が重要です。また、近年ではCT検査による肺がん検診も注目されていますが、国の指針では胸部X線検査が基本となります。
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