第39回管理栄養士国家試験(1問目)
社会・環境と健康
第39回【1問目】 疾病の自然史と予防手段の適用段階に関する記述である。 最も適当なのはどれか。1つ選べ。
(1) 一次予防は、発症前期において行われる。
(2) 一次予防の例に、がん患者への就労支援がある。
(3) 二次予防は、感受性期において行われる。
(4) 二次予防の例に、予防接種がある。
(5) 三次予防の例に、腎不全患者への人工透析がある。
厚生労働省 第39回管理栄養士国家試験の問題(午前の部)(2025) .
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001428960.pdf

第39回【1問目】疾病の自然史と予防手段の適用段階に関する問題、解説スタート!
この問題の正解は、(5) 三次予防の例に、腎不全患者への人工透析がある。 です!


第39回【1問目】 疾病の自然史と予防手段の適用段階に関する記述である。 最も適当なのはどれか。1つ選べ。
✖️(1) 一次予防は、発症前期において行われる。
一次予防って、病気にかかる『前』にする予防のことだよ。まだ全然元気な時に、病気にならないようにするイメージね。
だから、病気が体の中でちょっとずつ始まってる『発症前期』じゃなくて、もっと前の『感受性期』っていう、まだ健康な時にやるんだよ。

一次予防の目的は、そもそも病気が発生するのを防ぐことなんだ。だから、対象は『まだ病気になっていない健康な人』。
病気にかかる可能性があるけど、まだ発症していない状態を『感受性期』って言うんだけど、一次予防はこの感受性期に行うのが基本だよ 。例えば、予防接種とか、健康的な食生活を送るとか、そういうことね。
一方で、『発症前期』っていうのは、体の中ではもう病気の変化が始まってるんだけど、まだ症状が出てない段階のこと。この段階で介入するのは、病気を早く見つけて治療する『二次予防』の役割になるから、一次予防とは違うんだ 。
✖️(2) 一次予防の例に、がん患者への就労支援がある。
がん患者さんへの就労支援って、もうがんに罹患した方が、社会に戻って生活できるようにサポートすることだよね。これって、病気の進行を食い止めたり、生活の質を良くしたりする『三次予防』の例なんだ。
一次予防は、そもそもがんにならないようにする、例えば禁煙とか、バランスの良い食事とか、そういう活動のことだよ。
三次予防っていうのは、すでに病気にかかってしまった人に対して、病気の悪化を防いだり、合併症を予防したり、失われた機能を回復させたり、社会生活への復帰を支援したりするのが目的なの。がん患者さんの就労支援も、病気になった後の生活をサポートする活動だから、三次予防にバッチリ当てはまるよね。
一次予防は、病気そのものの発生を防ぐことだから、目的が全然違うんだ 。
✖️(3) 二次予防は、感受性期において行われる。
二次予防は、病気を『早く見つけて、早く治す』のが目的。
だから、まだ症状は出てないけど、体の中で病気がちょっとずつ始まってる『発症前期』とか、ごく初期の段階で行うんだよ。
まだ病気が全く始まってない『感受性期』は、一次予防の出番だよ。
二次予防の核心は、『早期発見・早期治療』なんだ 。
病気が重症化する前に食い止めることが目標だから、まだ自覚症状がないけれど、体の中では病理的な変化が始まっている『発症前期』や、本当に初期の『臨床的疾病期』に介入するんだよ。例えば、健康診断やがん検診がこれに当たるよね 。
一方で、『感受性期』っていうのは、病気にかかる可能性はあるけど、まだ病理的な変化も起きていない、完全に健康な状態を指すんだ 。この段階でやるのは、病気そのものを防ぐ『一次予防』だから、混同しないように気をつけようね 。
✖️(4) 二次予防の例に、予防接種がある。
予防接種って、インフルエンザとか麻疹とか、病気にかからないようにするために受けるものだよね。
これは、病気が発生するのを未然に防ぐ『一次予防』の代表的な例なんだ 。
予防接種は、特定の病気に対して免疫をつけて、病気そのものの発症を阻止する『特異的予防』に分類されるんだ 。
これは、病気にかかる前の健康な状態で行われるから、まさに『一次予防』のど真ん中だよね。
二次予防は、すでに病気が発症しているか、あるいは発症しつつある段階で、それを早期に発見して治療することで重症化を防ぐのが目的だから、予防接種とは目的もタイミングも大きく異なるんだ 。この違いは、公衆衛生学の基本中の基本だから、しっかり押さえておこうね。
⭕️(5) 三次予防の例に、腎不全患者への人工透析がある。
腎不全に羅漢した方が人工透析を受けるのって、かなり病気が進んでる状態だよね。
これ以上悪くならないように、命を守るために、そして少しでも普通の生活ができるようにするための治療だよね。
まさに、病気の悪化を防いだり、機能を維持したりする『三次予防』の目的にピッタリなんだ。
人工透析は、腎臓の機能が失われてしまった患者さんに対して、その機能を人工的に補う治療だよね。これは、すでに発症して進行している病気に対して、それ以上の悪化を防ぎ、合併症を予防し、患者さんの生命を維持しながら、できるだけ生活の質(QOL)を保つことを目的としているんだ。
三次予防は、病気がはっきりと発症している『臨床的疾病期』や、治療後の『回復期』『慢性期』に行われるものだから 、人工透析はまさにその典型的な例と言えるよ。管理栄養士としても、腎不全患者さんの栄養管理は三次予防の重要な一部だから、しっかり理解しておこうね。
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